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クレジットカードの利用代金は、毎月決まった日に銀行口座から自動的に引き落とされます。この引き落とし日を過ぎてしまうと、カードが利用停止になったり、信用情報に傷がついたりするリスクがあるため、支払い期限を正しく理解しておくことが重要です。

クレジットカードの支払いに関わる日程には「締め日」「引き落とし日(支払日)」という2つの重要な概念があります。これらを混同してしまうと、残高不足で引き落としができないといったトラブルにつながる可能性があります。

クレジットカードの「締め日」と「引き落とし日」とは

クレジットカードの支払いを適切に管理するには、締め日と引き落とし日の違いを理解する必要があります。

この2つは異なる役割を持っており、それぞれの意味を正確に把握することで、計画的なカード利用が可能になります。

締め日と引き落とし日の違い

締め日と引き落とし日には、以下のような違いがあります。

  • 締め日:クレジットカードの利用金額を集計する締め切り日。前回の締め日翌日から今回の締め日までの1カ月間に利用した金額がまとめて計算される
  • 引き落とし日(支払日):締め日で確定した利用代金が実際に銀行口座から引き落とされる日。多くのクレジットカードでは、締め日の翌月または翌々月に設定されている

締め日の時刻は、ほとんどのカード会社で23時59分に設定されています。つまり、締め日当日の23時59分までに利用した分が、その月の請求に含まれることになります。

三井住友カードによると、24時を過ぎると翌月の締め日扱いとなり、支払いが1カ月後にずれ込みます。

引き落とし日が土日・祝日の場合は、翌営業日に自動的にずれ込みます。金融機関が休業日の場合は引き落とし処理ができないためです。

主要クレジットカードの締め日と引き落とし日一覧

締め日と引き落とし日はカード会社によって異なります。主要なクレジットカードの設定を以下の表にまとめました。

カード会社 締め日 引き落とし日
JCBカード 毎月15日 翌月10日
三井住友カード 毎月15日 または 月末 翌月10日 または 翌月26日(選択可能)
楽天カード 月末 翌月27日
イオンカード 毎月10日 翌月2日
エポスカード 毎月4日 または 27日 翌月4日 または 翌月27日

自分が保有しているクレジットカードの締め日と引き落とし日は、カード会社の会員サイトやアプリで確認できます。複数枚のカードを持っている場合は、それぞれの日程を把握しておくことが大切です。

引き落とし日までに入金すべきタイミング

クレジットカードの支払いを確実に完了させるためには、引き落とし日の当日ではなく、余裕を持って入金しておく必要があります。

入金のタイミングによっては、残高があっても引き落としが実行されないケースがあるためです。

原則は引き落とし日の前日までに入金

最も安全なのは、引き落とし日の前営業日までに口座へ入金を完了させることです。多くのカード会社と金融機関が、この入金タイミングを推奨しています。

前日までに入金しておけば、金融機関の処理タイミングによる引き落とし失敗のリスクをほぼ完全に回避できます。特に給料日が引き落とし日の直前にある場合は、給料日当日ではなく、前日までに残高を確保しておくことが重要です。

引き落とし日当日の入金が間に合う場合もある

一部のカード会社では、当日入金でも引き落としに間に合う締切時間を公開しています。ただし、この時間はあくまでも目安であり、金融機関の都合で前後する可能性があります。

セゾンカードとUCカードの場合、以下の時間までに入金すれば当日の引き落としに間に合う可能性があります。

  • 三井住友銀行:普通預金18時、当座預金15時
  • 三菱UFJ銀行:普通預金19時、当座預金15時
  • りそな銀行・埼玉りそな銀行:普通預金・当座預金ともに19時
  • ゆうちょ銀行:21時

ただし、JCBカードなど多くのカード会社では、引き落とし時間を公開していません。そのため、当日入金は推奨されておらず、前日までの入金が基本ルールとなっています。

引き落とし日前にやるべき確認事項

引き落としを確実に成功させるために、引き落とし日の数日前に以下の2点を必ず確認しましょう。

  1. 利用明細で請求金額を確認する:カード会社の会員サイトやアプリで、次回引き落とされる金額を確認します。締め日から数日後に金額が確定するため、確定日以降に確認することが大切です。
  2. 口座残高が十分かチェックする:引き落とし金額以上の残高が口座にあるか確認します。1円でも不足していると引き落としができません。

三菱UFJニコスでは、利用明細に身に覚えのない支払いがあれば不正利用の可能性があるため、すぐにカード会社へ連絡するよう推奨しています。

引き落としに間に合わなかった場合の対処法と発生するリスク

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万が一、引き落とし日に口座残高が不足していて引き落としができなかった場合は、速やかな対応が必要です。放置すると、さまざまなリスクが生じるため、すぐに対処しましょう。

すぐに取るべき対応手順

引き落としに間に合わなかったことに気づいたら、以下の手順で対応してください。

  1. 口座に入金する:まずは口座に入金してください。一部の金融機関では、当日中に再引き落としが実行される場合があります。
  2. カード会社に連絡する:再引き落としがない場合や、再引き落としでも処理されなかった場合は、カード会社へ連絡してください。カード会社から支払い方法の指示があります。
  3. 指定された方法で支払う:カード会社指定の口座への振込、提携ATMからの入金、コンビニ払込票での支払いなど、指示された方法で支払いを完了させます。

ただし、再引き落としの有無や実施時間は、カード会社と金融機関の組み合わせによって異なります。振込の場合、手数料は利用者負担となるケースが多いため、余計なコストが発生します。

引き落とし遅延で発生するリスク

引き落としができなかった場合、以下のようなリスクが発生します。

リスク 内容
カードの利用停止 入金が確認されるまでクレジットカードが使えなくなる。入金反映には数営業日かかる場合もある
遅延損害金の発生 支払いが遅れた日数分の遅延損害金が発生する
信用情報への記録 支払い遅延が信用情報機関に記録され、将来のローン審査やクレジットカード申込に影響する可能性がある
強制解約のリスク 支払い遅延を繰り返すと、カード会社からの信用を失い、強制解約される恐れがある

これらのリスクを避けるためにも、引き落とし日前日までの入金を徹底することが重要です。特に信用情報への記録は、その後の金融取引全般に長期的な影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。

締め日と引き落とし日の仕組みを理解して確実な支払いを

クレジットカードの支払いは、引き落とし日の前営業日までに口座へ入金を完了させることが基本です。当日入金が間に合う場合もありますが、金融機関の処理状況によっては失敗するリスクがあるため、余裕を持った入金が安全です。

自分が保有しているクレジットカードの締め日と引き落とし日を正確に把握し、引き落とし日の数日前には利用明細と口座残高を必ず確認しましょう。万が一引き落としに間に合わなかった場合は、すぐにカード会社へ連絡して指示に従うことが重要です。

計画的なカード利用と適切な支払い管理によって、クレジットカードの利便性を最大限に活用しながら、信用情報を守ることができます。