
高速道路を頻繁に利用する方にとって、ETCカードの選び方は重要なポイントです。ETCは有料道路の料金支払いをノンストップで行うシステムで、深夜割引や早朝・夜間割引、通勤割引などの割引が受けられます 。
ETC専用として使う場合、クレジットカード一体型よりも分離型のETCカードがおすすめです。一体型カードは車内に置きっぱなしにすると盗難や不正利用のリスクが高まりますが、分離型なら高速道路の支払い専用として車内に常置できます。
| カードタイプ | 年会費 | メリット | おすすめの人 |
|---|---|---|---|
| 年会費無料のETCカード | 無料 | 維持費がかからない | コストを抑えたい方 |
| ポイント還元率の高いカード | 有料の場合あり | 高速料金でポイントが貯まる | 頻繁に高速道路を利用する方 |
| ETCパーソナルカード | 年1,257円 | クレジットカード不要 | クレジットカードを作れない方 |
年会費の有無を確認する
ETCカードには年会費が必要なものと無料のものがあります。年会費無料のクレジットカードに付帯するETCカードでも、ETC カード自体に年会費がかかるケースがあるため注意が必要です。
維持費を抑えたい場合は、クレジットカード本体とETCカードの両方が年会費無料のものを選びましょう。ただし、年会費が有料でもポイント還元率が高く、高速道路の利用頻度が高い方なら年会費以上のメリットを得られる場合もあります。
ポイント還元率を比較する
ETCカードの利用でもクレジットカードのポイントが貯まります。高速道路を頻繁に利用する方は、ポイント還元率の高いカードを選ぶことで年間の高速料金を実質的に削減できます。
一般的なクレジットカードのポイント還元率は0.5%から1.0%程度ですが、カードによっては特定の条件下で還元率が上がるものもあります。年間の高速道路利用額を計算し、還元されるポイント額と年会費を比較して選ぶとよいでしょう。
クレジットカード不要のETC専用カード
クレジットカードを持てない、または持ちたくない方には、クレジット機能のないETC専用カードがあります。これらのカードは高速道路の料金支払いに特化しているため、車内に置きっぱなしにしても安心です。
ETCパーソナルカード
高速道路会社が発行するETCパーソナルカードは、クレジット審査なしで作れるETC専用カードです。デポジット(保証金)を預託することで利用でき、通行料金は登録した銀行口座から毎月引き落とされます。
デポジット額は月間の平均利用額に応じて設定され、最低2万円から必要です。年会費は1,257円かかりますが、クレジットカードを作れない方や、クレジット機能を望まない方には有効な選択肢となります。
- クレジット審査が不要
- 高速道路専用で安全性が高い
- デポジットは解約時に返金される
- 年会費1,257円が必要
法人向けETCカード
法人や個人事業主向けには、協同組合が発行するETCカードもあります。これらのカードはクレジット機能を持たず、高速道路の料金支払い専用として利用できます。
法人向けETCカードは組合への出資金が必要ですが、クレジット審査が組合独自の基準で行われるため、新設法人でも発行できる可能性があります。ただし、毎月の利用額に対して5%から10%程度の事務手数料がかかる点に注意が必要です。
ETC専用カードを選ぶ際の注意点

ETC専用として使うカードを選ぶ際は、いくつかの重要なポイントを確認する必要があります。自分の利用状況に合ったカードを選ぶことで、高速道路の料金を効率的に管理できます。
発行スピードを確認する
ETCカードの発行には、申し込みから手元に届くまで通常1週間から3週間程度かかります。クレジットカードと同時に申し込む場合、さらに時間がかかることもあります。
すぐにETCカードが必要な場合は、即日発行や店頭受け取りに対応しているクレジットカードを選ぶとよいでしょう。ただし、ETCカードは即日発行できないケースが多いため、余裕を持って申し込むことをおすすめします。
複数枚発行の可否
家族で複数台の車を所有している場合や、業務用と私用で車を使い分けている場合は、ETCカードを複数枚発行できるクレジットカードが便利です。1枚のクレジットカードに対して複数のETCカードを追加発行できるサービスを提供しているカード会社もあります。
追加発行の際は、2枚目以降の年会費や発行手数料を確認しましょう。カードによっては1枚目は無料でも、2枚目以降は有料になるケースがあります。
ETC割引制度を最大限活用する
ETCカードを使うことで、さまざまな割引制度を利用できます。深夜割引や早朝・夜間割引、通勤割引などがあり、ETCマイレージサービスに登録すれば、通行料金に応じてポイントが貯まり無料通行分と交換できます 。
| 割引制度 | 割引率 | 適用時間・条件 |
|---|---|---|
| 深夜割引 | 30% | 0時~4時の走行 |
| 休日割引 | 30% | 土日祝日(普通車・軽自動車等) |
| 平日朝夕割引 | 最大50% | 6~9時、17~20時(回数に応じて) |
ETCマイレージサービスへの登録
ETCマイレージサービスは、高速道路の通行料金に応じてポイントが貯まる無料のサービスです。登録はインターネットまたは郵送で行え、貯まったポイントは無料通行分として利用できます。
登録には、ETCカード番号と車載器管理番号、車両番号が必要です。カードを複数枚持っている場合は、それぞれ登録することで各カードの利用分に対してポイントが付与されます。詳細は国土交通省のETC利用案内で確認できます。
走行時間帯を意識する
ETC割引を最大限活用するには、走行する時間帯を意識することが重要です。深夜割引や平日朝夕割引を利用できる時間帯に高速道路を利用すれば、通行料金を大幅に削減できます。
特に長距離を移動する場合、深夜割引の適用時間帯である0時から4時の間に高速道路を走行することで、30%の割引が受けられます。仕事や旅行の計画を立てる際に、これらの割引制度を考慮すると経済的です。